行事・アナウンス
ICT企業リーダによるリレー講座 2012年度第4回開催
三菱電機(株) 役員理事 先端技術総合研究所 所長 田中健一氏
2012年12月21日(火)びわこ・くさつキャンパス クリエーションコアにおいて、 情報コミュニケーション学科主催「ICT企業リーダによるリレー講座」の今年度最後の講義が行われた。今回は三菱電機株式会社の役員理事 先端技術総合研究所所長、田中健一氏に「総合電機メーカーの研究開発」という題目でご講演いただいた。
最初の話題として三菱電機の成長と開発の戦略について紹介された。まず三菱電機グループの強みとしてシナジーを活かした強い電機・電子事業の複合体であることが挙げられた。企業の経営方針としては「強い事業をより強く」「新たな強い事業の創出」「技術基盤の強化」を追及するバランス経営を実践していると説明された。また開発戦略としてはグローバル視点での成長戦略遂行のための開発推進を行っていること、具体的にはグローバル研究開発推進体制や社内外オープンイノベーションの取り組みを行っていると話された。
次に、三菱電機の最先端技術開発について紹介された。今回紹介されたものは「環境技術」「宇宙・観測技術」「車載技術」「重電システム」「情報通信技術」「家電技術」の6つの最先端技術開発である。例として環境技術の「スマートグリッド」等を取り上げて説明された上で、これら技術が絡み合うことで我々の生活がより豊かなものになると話されていました。
最後に企業技術者に求められるものが紹介され、まず基本メカニズムの理解が必要であると述べられた。具体的に「飛行機がなぜ空中に浮かぶのか」といったテーマを与えられ、この課題においては物理学的な視点の重要性が述べられた。また基本メカニズムをベースとした柔軟な発想力が必要であると説明された。
田中氏が学生に向けて節々に疑問を投げかけ、大学生自身が自主的に真意をつかみ取る姿勢を求めていたことが印象的であった。