行事・アナウンス
ICT企業リーダによるリレー講座 2013年度第4回開催
西日本電信電話株式会社 取締役 技術革新部長 木村 丈治 氏
2013年11月29日(金)びわこ・くさつキャンパス クリエーションコアにおいて、 情報コミュニケーション学科主催、「ICT企業リーダによるリレー講座」の今年4回目の講義が行われた。今回は西日本電信電話株式会社取締役 技術革新部長 木村丈治氏に「NTT西日本における技術開発動向について」という題目でご講演いただいた。
まず始めに電気通信の歴史について紹介された。1980年代辺りからネットワークのデジタル化が行われ、「量」よりも「サービス」や「質」が重視されるようになってきた。さらに1985年から電気通信の自由化が行われ、「独占」から「競争」の世界へとなっていくという流れが説明された。また競争の激化や、技術の発達によって通話料は格段に安くなってきていることや、国内の電話サービスの加入状況において2000年には携帯電話が固定電話の数を追い越し、さらに拡大しているといった現状についても述べられていた。
次に電気通信サービスの普及状況についてお話されていた。固定回線契約数は1996年にピークを迎え少しずつ減少してきているのに対し、移動体契約数は2007年に100万回線を突破し、さらに増え続けていることや、また固定ブロードバンドサービスの世帯普及率も約7割近くであるといった説明をされていた。しかしブロードバンド回線も携帯電話の普及も飽和しかけている現状であることもおっしゃられていた。
ここでNTT西日本が行う事業動向についてのお話があった。現在はアプリケーション事業にどんどんシフトしており、またブロードバンドサービスも頭打ちとなってきている現状、次のビジネス戦略を考えないと厳しいということを述べられていた。さらに災害対策についても触れられ、東日本大震災の際にはすぐさま現場に駆けつけ、通信状況の復旧にあたったことなどの紹介がビデオと共にされた。
最後の話題としてNTT西日本の技術開発動向についてお話された。世界初のIPv6の開発を行った歴史背景や、これからのキーワードとしてNGN(次世代ネットワーク)についてお話されていた。また今後の技術開発の例として、4K映像のインターネット配信について説明があった。そして最後にこれから求められる人物像を語られ、講義を終わられた。